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【制作チーム座談会】この本の魅力と使い方を知ってほしいんです!

この本の制作に携わった著者、イラストレーター、編集者、デザイナーが一同に集まって、この本についての思いの丈を語りました。


藤田
コロナ禍の影響もあって、これまで打ち合わせは毎回リモートでした。
結局、制作途中は、皆さんと直に顔を合わせることなく、出版されて書店に本が並んだあとに、ようやく初めてのご対面となりました。こうしてお会いする機会が持ててよかったです。

今日は、私たちがどういう思いでこの本の制作に携わってきたのか、どんな人にこの本を手にとってほしいと思っているのか、など制作側の思いをお伝えしたいなと思っています。
どうぞよろしくお願いします。

Q、今回の書籍を出すことになった経緯は?


古島
私たちが『やんちゃワーク』のwebサイトを作ったのが、2019年1月でした。
その翌年に彰さん(ナガオ考務店 代表取締役)たちと焼き肉を食べに行った時に、彰さんから、
「やんちゃワークの本を出さない?」
と提案してもらって、でもすぐに書きます!とは言えなかったんです。私に本なんて書けるのかな…と、正直自信がなくて。それと、無料で提供している『やんちゃワーク』で、有料の本を作ってお金をもらうことに少し抵抗があって。

でもそれから数日考えて、せっかくのチャンスを生かさないのはもったいない!と思い直しました。たくさんの人にやんちゃワークを知ってもらって、上手に使ってもらうためにも、本を作ろうと。それで彰さんに改めて本を作らせてほしいとお願いしました。
そしたら彰さんからは、
「千尋さんの好きに書いたらいいよー!」
と言っていただいたのですが、逆にそれが難しくて(笑)
どうしようかとウンウンうなりながら、なんとか原稿を書き上げました。

Q、どんなところが大変でした?


古島
この本の一番のポイントでもあるのですが、子どもにやんちゃワークに取り組んでもらって、うまくできなかった時にどう大人が関わるか?という部分を整理して書くのに、かなり時間がかかりました。
普段、私自身が感覚的にやっていた子どもへの関わりを、きちんと言葉にするのが大変で。でもそこを頑張ったおかげで、とても実践的で使える本になったと思います。教育の専門家だけでなく、お父さんお母さんもこの本を参考にして、お子さんへの効果的な関わり方を知っていただけると思います。

Q、この本はどんな人に、どんなふうに使ってほしいですか?


古島
特別支援教育に携わる先生に、迷ったときにこの本を手にとって、じゃああの子にはこのドリルをつかってみよう! あの子にはこんな声掛けをしてみよう! と、辞書というか、レシピ本のような感じで、日常的に手にとってもらえたらと思います。本棚に大切にしまっておく本ではないです。ボロボロになるまで使ってほしいですね。


渡邊
使い勝手の部分で、デザイナーの安藤さんに考えてもらったのが、ページの端に入っている “ツメ” です。


安藤
9つある学びの分野ごとに、すぐにページを開けるようにページの端(小口)にツメをつけました。これがあると検索性が高くなって、目当てのページがぱっと開けます。


古島
辞書っぽくていいですよね。どこに何が載っているのか、感覚的にわかるので現場ではとても助かります。


渡邊
やんちゃワークのテーマカラーである黄色を使って、表紙と中面もデザインしていただいて、とても明るく楽しい雰囲気に仕上げていただきました。買ってくれた人たちから、とてもデザインの評判がいいです。ありがとうございます。書店の棚でも黄色いカバーが目立っています!

Q、デザイン面では、どんなことを意識してこの本を作りましたか?


安藤
“楽しい学び”の本なので、紙面から「楽しい」と「学び」が伝わってほしいと思ってデザインしました。
まじめ、楽しい、やんちゃ、みたいなキーワードを思い浮かべつつ作業していましたね。
イラストをたくさん使ったり、「Point」「TIPS」などのあしらいの部分など、やんちゃな雰囲気がほどよく出ているかと思います。


古島
あと、カバーを外してもらうと、裏表紙でやんちゃん(やんちゃワークのキャラクター)が「子どもたちみんなの “楽しい学び” が見つかりますように」と言っていて、これには私たちの思いが込められています。特定の子どもに向けたものではなく、本当は、どんな子どもにとっても使えるんだよ、という意味合いを含めたかったのです。こういう細かい部分にもこだわってデザインしていただきました。

Q、他にも、読者の方から反響は届いていますか?


古島
私よりキャリアのある専門家の方から、お褒めの言葉をいただけたのがうれしかったです。ある心理士の先輩からは、保護者の方にお伝えするときに参考になる話がたくさんあったので使わせてもらいます、と言っていただきました。
また、学童保育をやっている方からご連絡をいただいて、子どもたちへの関わりの参考にしたいですとの声もありました。


渡邊
うちの母親からは、「自分が子育てしているときに読んでおきたかったわ!」と言われました(笑)。


古島
保護者の方に寄り添う内容になったのは、コラムの存在も大きいと思います。「『ほめて育てる』は、案外難しい」というコラムは、特に保護者の方も共感してくれると思います。


渡邊
黄色の温かみがステキ! 読みやすさ、親しみやすさがあるという声もありました。

Q、今後、取り組んでみたいと思っていることはありますか?


古島
とにかく一番大事なのは、子どもたちが楽しく学べる状況をどうやったら作れるかということです。やんちゃワークのwebサイトは無料で公開していますので、日本全国の保育・教育現場などで遠慮せずどんどん使ってほしいんです。今回作った本が、もっともっと広がって、先生たち、子どもたちの役に立てるように頑張ります。例えば、学校の先生たち向けに、ワークショップもやりたいと思っています。


渡邊
まだ構想段階ですが、やんちゃワークのアプリを作るという話もあります。私たちのマンパワーが圧倒的に足りていなくて、まだ実現するかどうかは分からないのですが、アプリだともっと表現の幅が広がるし、『勉強』という雰囲気をもっとカジュアルに楽しくできる可能性があると思うんです。


藤田
この本をきっかけに、お二人の活躍はどんどん広がっていきそうですね!
本日はありがとうございました。



専門家が作る子ども向け無料プリント『やんちゃワーク』
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