この力は、自分や相手の感情を理解する力です。
そして、状況に合わせて自分の感情に折り合いをつける力です。
「感情」と言っても、嬉しい、楽しい、悔しい、悲しい、寂しい、驚きなど、様々な感情があります。そして、嬉しい驚きや悲しい驚きなど、同じ言葉でもその背景によって、ポジティブな感情なのかネガティブな感情なのかも変わってきます。
この力に苦手さがあると、このようなことに困ることがあります。
・相手の気持ちを理解しにくい。
・相手と感情を共有することが難しい。
・共感しにくい。
主に対人関係で困り感が出やすいですが、感情のコントロールが難しいお子さんは、日常生活でも苦労することが多くあります。感情をコントロールできないという状況は、本人も辛いものです。そのため、「またやってしまった・・・」と失敗経験が積み重なることも珍しくありません。
しかしこの力は、遊びや生活、プリント学習の中でも十分に育てていける力です。
お子さんの発達段階にもよりますが、まずは「自分の感情を理解する」というところから始めてみましょう。
当たり前のことですが、自分の感情がわからなければ、相手の感情もわかりません。
そのため、お子さんの状況に感情の言葉を添えることで、感情と言葉の一致を図りましょう。
例えば、ゲームに負けて癇癪を起こしてしまうお子さんに対して、「悔しかったんだよね」と声を掛ける、これだけです。
お子さんは、「そうか、これが悔しいという気持ちか」と学習していきます。
これを丁寧に積み重ねていくと、ゲームで負けた時に、「悔しかった」と言うことができるようになります。
大人もそうですが、自分の気持ちをちょっと相手に吐き出すだけで楽になったりすることがあると思います。癇癪を起こすお子さんは、それ以外に感情を発散する方法を知らないのです。
そのため、まずは感情と言葉の一致を図る、これがとても大切になります。
それが十分に身に付いたら、次は相手の気持ちに目を向ける段階に向かいましょう。
「どんな顔だと、どんな気持ちなの?」ということを学習することは、人とコミュニケーションを取る上でとても役に立ちます。
やんちゃワークでは、感情理解・感情のコントロールを育てるプリントを多く掲載しています。
※ページの最後に、遊びの中で感情理解・感情のコントロールを育ててくれる玩具を紹介しています。